GUIDE · 犯収法
ホ方式(画像送信型eKYC)とは?2027年4月廃止と4方式廃止の全体像【犯収法改正】
令和9年(2027年)4月1日施行の犯収法改正で、ソフトウェアによる顧客容貌+書類画像の非対面送信(通称ホ方式・現行犯収法施行規則第6条第1項第1号ホ)を含む4方式が廃止されます。何が・なぜ・いつ変わり、どう対応すべきかを条文ベースで整理します。
最終更新:2026-06-26
廃止されるのはホ方式だけではない:4方式の全体像(令和9年4月1日施行)
令和9年(2027年)4月1日施行の改正で廃止されるのは、現行の犯収法施行規則第6条第1項第1号のうち4号です。①ソフトウェアによる顧客容貌+書類画像の非対面送信(現行ホ・通称ホ方式)、②写真なし本人確認書類2点の対面提示(現行ハ)、③写真なし書類1点の対面提示+写し等送付(現行ニ)、④現住居記載書類の写し2種類等の送付+転送不要郵便(現行リ・通称リ方式)の4号です。
一次ソースはJAFIC「犯罪収益移転防止に関する年次報告書(令和7年)」特集2(p.5–9)です。施行は1段階のみで、「2段階施行」という記述があれば誤りです。
ソフトウェアによる容貌+書類画像の非対面送信(通称ホ方式・現行ホ)とは
現行の犯収法施行規則第6条第1項第1号ホは、特定事業者が提供するソフトウェアを使って顧客の容貌(顔)と写真付き本人確認書類の画像を撮影・送信してもらい確認する方法です。スマートフォンで運転免許証とセルフィーを撮って送る、いわゆる「画像送信型eKYC」がこれにあたります。導入のしやすさから現在もっとも広く使われています。
この号は令和9年4月1日に廃止されます(現行〜2027年3月31日のみ有効)。
なぜ廃止されるのか
画像送信型の方法は券面の撮影画像に依存するため、精巧な偽造・加工画像によるなりすましのリスクが指摘されてきました。写真なし書類の対面提示(現行ハ・ニ)や写しの送付(現行リ)も同様に、本人特定の確実性が低いとされています。
これを受け、なりすまし耐性の高いICチップ情報や公的個人認証を用いる方式に集約する方針が示されました。
移行先:ICチップ情報+容貌の非対面送信(現行ヘ→改正後ハ号に繰り上がり)
非対面取引の移行先の中心は、現行の施行規則第6条第1項第1号ヘ(ICチップ情報+容貌の非対面送信・通称ヘ方式)です。令和9年4月1日以降は存置されますが、号がハに繰り上がります(現行ヘ→改正後ハ)。本人確認書類のICチップに記録された電子情報と、撮影した容貌画像を組み合わせて確認します。
もう一つの選択肢が、現行の同号カ(公的個人認証・JPKI)です。マイナンバーカードの署名用電子証明書を用いる方法で、なりすまし耐性が高いのが特長です。
自社の取引が改正後にどの方式を使えるかは、業種や取引類型で異なります。下記のツールで確認できます。
事業者が今やるべきこと
第一に、現在利用しているeKYCサービスが現行ヘ(改正後ハ)・カ方式に公式対応しているかを確認します。画像送信型のみのサービスを使っている場合は移行が必要です。
第二に、移行にはシステム改修・テスト・本番反映で数か月かかるため、2026年内には発注・契約変更の目処を立てておくのが安全です。
第三に、取引時確認記録の保存(契約終了から7年)や社内規程・マニュアルの改訂も並行して進めます。
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よくある質問
Q. ソフトウェアによる容貌+書類画像送信(通称ホ方式)はいつまで使えますか?
A. 令和9年(2027年)3月31日までです。令和9年4月1日施行の改正により、現行犯収法施行規則第6条第1項第1号ホが廃止され、この方法による取引時確認は認められなくなります。
Q. 廃止後の代替方法は何ですか?
A. 非対面取引では、ICチップ情報+容貌の非対面送信(現行ヘ→改正後はハ号に繰り上がり)か、マイナンバーカードの公的個人認証(現行カ)が中心です。
Q. 対面での本人確認は影響を受けますか?
A. 写真付き本人確認書類の対面提示(現行イ)は存置されます。影響を強く受けるのは非対面のeKYC方式と、写真なし書類を使った対面確認(現行ハ・ニ)です。
Complete Guide
2027年4月 犯収法改正 完全対応ガイド
廃止される方式とICチップ読取方式への移行手順、43業種別の対応可否を条文ベースで整理。冒頭部分は無料です。
完全対応ガイドを読む →本記事は参考情報の提供を目的とし、最終的な判断は所管官庁のガイドライン・社内規程・専門家への確認に基づいて行ってください。 条文は犯罪収益移転防止法施行規則(2026年6月時点)に準拠しています。